工務店選びは正しい知識を得てからにしてください。
 
失敗しない工務店選び10のポイントとは?


1.あらゆる特徴の工務店を調べる。
 
工務店の数が多すぎてどこに頼めばいいかわからない?
家を建てることのできる業者数は、おおよそ人口1,000人あたり1社あります。
仮に人口百万人だと、業者数は1,000社あるということです。
そして、業者にはさまざまな業態があり、それぞれ違った特徴があります。
ハウスメーカー的工務店、FCに加盟している工務店、大工中心の工務店・・・
設計重視の工務店、コスト重視の工務店、自然素材重視の工務店、職人の質を重視した工務店・・・
ですから、迷って当然です。
同じ業態、同じ特徴を比較検討し、正しい判断をしてください。たとえば、大工中心の工務店で自然素材を使った家づくりをしている所、これで比較検討するなら、あなたにふさわしい工務店を決められるでしょう。
情報発信していない工務店も調べる。
住宅展示場がなく、広告宣伝はせず、見学会を開いたこともなければ営業マンもいない、このような工務店が大半です。
実はそんな工務店のなかに、優良業者がいるのです。
優良工務店は、紹介だけで次々と仕事を依頼され、なかには2年待ちというところもあります。


2.住宅展示場・完成見学会を見て決めない。
 
実際の家を見て決めるのに、何が問題点なのでしょう?
それは、住宅展示場は、庶民にとって規模が大きく豪華すぎることです。
完成見学会の問題は、その家が良いかどうか、価値あるものかどうか、素人には判断しにくいことです。
そして、住宅展示場の家も完成見学会に使われる家も、見せるように造ってあり、デメリットを説明しないので正しい判断ができないのです。


3.見積もりをたくさん取らない。
 
見積もりは複数取ったほうがいいように思いますが、なぜよくないのでしょうか?
それは、同じものでないと比較ができず、正しい判断ができないからです。家に使う材料やグレードが同じものを比較しないと、良し悪しの判断ができません。
また、見積り金額が正しいかどうかはプロでないと分からない。いや、プロでも分からないかもしれません。
さらに、それが、本当に価値あるものかどうかの判断もできません。
しかし、知識と経験があれば、見積りをたくさん取るメリットはあります。


4.企業として安定している。
 
いくら良い家を建てていても、財務内容が悪ければトラブルになりかねません。
そうならないために、各都道府県庁の窓口へ行き、、建設業許可書類の決算書を閲覧して、財務内容をチェックしてください。


5.自社施工である。
 
家づくりは長い付き合いになるので、強い責任感のある一貫施工体制の工務店を選ぶことです。
工務店の中には、受注した仕事を下請けに丸投げし、自社では一切施工しない所もあります。
さらに、現場に近い工務店を選ぶ。
会社が現場に近ければ、その仕事の出来が地元での評判に直結します。生き残りのためにも、管理やメンテナンスなどを含めて責任を持って仕事をするはずです。
また、会社が現場に近ければ、経費も少なくてすみます。


6.聞き取り能力がある。
 
聞き取り能力は、社長との面談で判断できます。社長が話す割合が2ぐらいで、あなたが8ぐらい。これだといいコミュニケーションがとれ、要望もよく聞いてくれます。
また、上手な質問をしてくれるところを選びましょう。
例えば、1「居間は何畳位欲しいですか?」2「居間でどのように過ごしたいですか?」どちらの質問がいいですか?
1の質問では、生活スタイルは伝わりません。しかし、2の質問だと、生活の話になります。生活スタイルを聞けば、ふさわしい広さや仕様、使い方もわかるでしょう。
普段の生活について質問ができる業者を選んでください。
もしそうでないなら、家に合わせた生活スタイルになるでしょう。


7.新築現場が整理整頓されている。
 
信頼できる工務店かどうかは、実際建てている現場を見ることです。
構造見学会などではなく、普段の建築中の現場です。普段の現場へ行けば、そこでいろんな事が分ります。
例えば、建築材料が丁寧に扱われているか。煙草の吸殻があちこち散らばってないか。ラジオがうるさく騒音公害になってないか。ゴミ置き場にゴミが溢れてないか。働いている職人さんが、あいさつするか。
新築中の現場が、整理整頓されていて、吸殻も落ちてなくいつもきれいで、職人さんは、さわやかなあいさつをする、そういうところがいいですね。
それが、信頼できる要素ですね。


8.腕の立つ職人がそろっている。
 
大工さんを常雇いしている工務店のほうが、常雇いしていない所より大工さんの質は良いようです。
それは、常雇いでなければ工事のたびに大工さんを探してくるのでそのレベルが安定しません。
ただし、常雇いだと仕事が無い時でも給与を払う必要があり、その分コスト高になります。
コストと質は比例しているので、どちらを優先するか決める必要があります。


9.社長の人間性を見る。
 
業者選びで最も大切なことは、代表者の人柄です。
どんな場合でも親身になって相談に乗ってくれるか、ということです。この人なら、信頼できるかどうか、じっくり話し合ってください。
経験上ですが、現場出身の社長は、家を建てることが好きで、営業出身の社長は、家を建てることより売ることが好きだと思います。


10.家づくりがライフワークである。
 
家づくりにおいて工務店が何を大切にしているかは、非常に重要です。
建物の品質や安全性はもちろん大切ですが、それよりもあなたとあなたの家族が「毎日の生活を楽しめる」ことのほうがもっと大切です。
幸せな暮らしができる住環境を整えることを、家づくりの目的にしている工務店を選びましょう。